
White shirts
第2章 はじめまして
そのとき、堀北がおれの方を指差した。
「なら、隣の席のこいつも一緒がいいでーす」
えええー………うそだろ……………
「そうかそうか!えーっとじゃあ、島田、頼むな」
『きょ、拒否権は…?』
「ないよね?先生?」
おいおいおい、ふざけんなよ堀北くん…
「ないな、ここはひとつよろしく」
クラスのみんなも学級委員が決まってパチパチと拍手した。他人事っていいな……。
すると、左耳の近くで声がした。
「ごめん島田くん、嫌だった?」
堀北くんだった。
『…そりゃ突然言われたらね(笑)
あと、島田でいいよ』
思ったよりいい人らしい、
一応愛想程度に微笑んでおいた。
堀北くんも、微笑み返してくれた。
「お、おう島田…ごめんな……
俺のことも堀北でいいからさ、1年間よろしく」
『いいよ別に。こちらこそよろしく、堀北』
先生に隠れて堀北とコソコソ話している間に、LHRは終わり下校時刻になった。
帰りの挨拶が終わってすぐ、堀北が話しかけてきた。
「島田、お前最寄りどこ」
『鶴見だよ』
「お、まじ!?俺一個まえの西ノ台!」
『そうなんだ!一緒に帰る?』
「お、そうしよう」
学校の最寄りの駅から乗り換え無しでおれの最寄りまでは5駅、堀北は4駅だった。
