好きになったらダメだよ
第7章 一緒に作ったらいいじゃん?
「……先にお風呂入る?もう湧いてるの。」
抱きしめられたまま、視線を上げると伊都と目が合う。
……かっこいい……
相変わらず端正な顔立ちをしている。
この人がどうして私の傍にいてくれるんだろうって思う。
「愛莉……」
額にもう一度キス。
「お風呂入ろうか。一緒に。」
「うっ?」
「よいしょっと。」
伊都は私の腕に手を通すと、軽々と持ち上げた。
「やっ‼︎ちょっと‼︎」
思わず足をバタつかせて抵抗する。
「やだ!下ろして!」
「あー、もう暴れないで。」
伊都は器用に靴を脱いで、お風呂場に私を運ぶ。
そう言うの本当に恥ずかしいのに。
伊都はけろっとしてるけど
私、そんなに軽くないし、もういい年だし、そんなの似合うキャラでもないのに。