ぜんぶ二人ではじめて
第3章 勘違いの恋
授業後、
水道で泰宏くんとばったり。
「泰宏くん……」
心の中で呟いたつもりだったのに、声に出していた!
「ん?」
私は、ハッとして、
「さっきは、ありがとう。野球、やってたの?」
そう、聞いた。
「うん。」
一言しか返ってこない。
でも、思ったことくらい、伝えたい。
「スゴかったね!私、感動した!」
私はドキドキしながら伝えた。
「応援、ありがと。」
どこまでもクールな泰宏くん。
え?聞こえてた?
「体、気をつけてね。」
答えるだけ答えて、一言添えて去っていった。
あ。ハンカチ……ありがとうって伝えそびれちゃった。
水道で手をよく洗ってたら、今度は晃くんが来た。
「市川。お疲れー。」
晃くんが話しかけてきた。
「晃くん。野球、相変わらず上手だね!」
「ありがとう。」
「ドッヂボールのときも、ありがと。」
「いいえ。市川、部活、吹奏楽?」
「うん。」
「フルート?」
「うん。一応ね。まだ決まってないけど。」
「そっか。頑張れよ。」
「ありがとう。晃くんは、野球部?」
「うん。」
「だよね。晃くんも、頑張ってね!」
「おぅ。ありがとー!」
そう言って、去っていった。
晃くんと普通に話すなんて、あまりなかったのに。
落ち着いて話せていた。
水道で泰宏くんとばったり。
「泰宏くん……」
心の中で呟いたつもりだったのに、声に出していた!
「ん?」
私は、ハッとして、
「さっきは、ありがとう。野球、やってたの?」
そう、聞いた。
「うん。」
一言しか返ってこない。
でも、思ったことくらい、伝えたい。
「スゴかったね!私、感動した!」
私はドキドキしながら伝えた。
「応援、ありがと。」
どこまでもクールな泰宏くん。
え?聞こえてた?
「体、気をつけてね。」
答えるだけ答えて、一言添えて去っていった。
あ。ハンカチ……ありがとうって伝えそびれちゃった。
水道で手をよく洗ってたら、今度は晃くんが来た。
「市川。お疲れー。」
晃くんが話しかけてきた。
「晃くん。野球、相変わらず上手だね!」
「ありがとう。」
「ドッヂボールのときも、ありがと。」
「いいえ。市川、部活、吹奏楽?」
「うん。」
「フルート?」
「うん。一応ね。まだ決まってないけど。」
「そっか。頑張れよ。」
「ありがとう。晃くんは、野球部?」
「うん。」
「だよね。晃くんも、頑張ってね!」
「おぅ。ありがとー!」
そう言って、去っていった。
晃くんと普通に話すなんて、あまりなかったのに。
落ち着いて話せていた。