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ぜんぶ二人ではじめて

第22章 新しい景色

「ありがとうございます。」

私は照れくさくて、うつむいていた。

「これね?資料、私なりに集めて、まとめてみたの。赤ちゃんは、一人では生きられないし、お母さんも久しぶりの出産、育児で、とても大変だと思うの。市川さんにできること、たくさんあると思うわ。しっかり、サポートしてあげてね?」

なんて言って、ファイルをくれた。

「ありがとうございます。頑張ります!」

保健室をあとにした。

私はとても嬉しかった。

ヤスくんの気持ちが本当に嬉しかった。

私とヤスくんはそのまま、図書室に行って、いただいた資料を一緒に見た。

ファイルは赤ちゃんがうまれてから必要な物から始まっていた。

ヤスくんが、

「ナナちゃん、お母さん、赤ちゃんの準備してるの?」

「あー……性格的にまだしてないと思う……。追い込まれないとやらないからなー。」

「じゃあ、必要なもの聞いて、一緒に買いに行かない?」

「うん!」

楽しみだな☆

赤ちゃんの特徴も載ってた。

「夜泣きとか大変そうだなー。」

私が言うと、

「一週間に一回くらい、ナナちゃんが夜もお世話してあげたら?」

と、ヤスくんが提案してくれた。

さすが、頭良いだけあるなー。

「そーゆーの思い付かないから、助かるよ。ありがとう。」

ペラペラめくっていくと、

田中先生の手書きのページがあった。


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