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ぜんぶ二人ではじめて

第6章 シュガーな守護

泰宏くんの背中、広い……

バクバク言ってるけど、ちょっと落ち着く……

階段を下りてすぐの教室だけど、噂とかになったら大変だから、少し手前で下ろしてくれた。

「大丈夫?立てる?」

「うん。大丈夫そう。重くなかった?」

「全然!」

「ありがとう、泰宏くん。」

「泰宏って呼びにくいだろうから、ヤスで良いよ。」

「うん。ヤスくん!ありがとう。」

「いいえ。」

あ。また、いつものクールなヤスくんになった。

教室に戻ると、輝くんと目が合った。

輝くんのこと、別にキライじゃなかった。好きか嫌いかだったら、好きな方だった。

でも、今はただ、怖い。

あんな思いはもう二度としたくない。

ヤスくんが首に落としたキス……

熱を帯びたみたいにずっと、熱い……

思い出してはドキドキする!

斜め後ろの席のヤスくん……

後ろ見るわけにいかないから、教室の前方にある、資料棚のガラス扉に映る姿を見つめる。

パッと!目が合った!!!

見つめ合う時間……

幸せな気持ちになる。

ドキドキする!

ヤスくんが、ニコッて笑ってくれた。

私も笑顔で返した。

ヤスくん、予約って何?

すごく気になる!

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