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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第14章 ちーちゃんの夏休み♡partⅥ♡






…───





─ピチャ…


…チュクッ……



「……ってことで、そういうわけなんだけど」



…クチャ…

クチュクチュ…


海風が吹気抜けるオーシャンフロントハウスのリビングに、その爽やかさには到底そぐわない淫靡な水音が絶え間なく響かされる。


「…ねー、ちーちゃんってば、今のオレの話ちゃんと聞いてた?」

「………は…ンン…ッ」


─ヌチュ…


「えー、それじゃどっちかわかんないよ」


耳元には聖くんの唇とそんな声…


「今度こそちゃんと聞いてって言ったじゃん」


だけど、彼の言葉通り何度同じことを聞かれたかすらわからないほど…


「ずっとちーちゃんが知りたそうにしてたことだから、こうしてオレが丁寧に教えてあげてるのに…」

「ッ………ンン、っ…んん──!!」

「…だからね?」


…今はもう、頭のなかはまっ白で。


「此処は葵くん家で…」


─グリッ…

コリッ…


「ヒッ───…!!」


─きっと…


「その主を差し置いて、オレにこんなことされるのって…」


"続き……"


「…どんな気分?って」


"……しようか"


彼にそう言われた瞬間、アタシは…


「さっきからずっと…」

「─ッ、ぁあ……んぅ──!!」


その魔力のような引き波に拐われ、


「聞いてるんだけどな…」


海の底のような冷たさが混じる熱のなかに呑まれ、完全に溺れてしまっていた。






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