
今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第15章 ☆New☆ちーちゃんの夏休みⅦ♡
つまり、お財布やパスポートなどの貴重品以外はほぼ手ぶら。着替えもなければ、替えの下着すら持っていない状態だった。
だったら今はどんな状況になってるのかって?
乙女にそれを言わせるの?
言わせるのかぁぁぁ!!
…なんてご安心を。
メイクと髪は葵くんが自前の道具で完璧に仕上げてくれて、着替えの類いもなぜか一式揃って差し出された。
あとの物は現地調達で…って、どれだけ計画的というか用意周到というのか。
しかし多少突っ込みどころはあれど、
「ほら、行こう。迷子禁止ね」
「どこからいこっかー♪」
こんな風に完璧なイケメンふたりから同時にエスコートされてしまえば、文句なんて出てくるわけもない。
葵くんが繋いだ手をそっと引いてくれて、空いたもう片方には聖くんが思い切り絡みついている。
空港と同じ状態だ。人が多い故にすれ違う視線の嵐がとんでもない。
うん、ちょっと逆上せそう。イケメンは世界共通、改めて恐るべしである。
