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憧れの二人は女王様と召使い?

第7章 王女様と王子様








「空気読んでくれる?」


慧人は後ろから片腕で私に抱きつきながらいった

「俺は麻理恵と二人でいたいんだ」


「きゃぁぁ!」
はぁぁぁ!?



周りの黄色い声と共に私の心の中でもそう叫んだ


「じゃあ、さよなら沙紀さん」



「へ?あ、ちょっ!」


慧人は腕を引っ張り沙紀を残して歩く




「なにやってんの!?」


私は多分いつもの笑みじゃなく
言葉とあった表情をしていたと思う


「へへっ。麻理恵を真似して言ってみたんだけど、どう?嫌われそう?」


「はあ?私あんなの言わないし!つか、なんでそんな事…」


「だって誰かさんが妬くし?」


「誰が!」


「それに二人でいたいのは事実だし…」


……………



「今日はいつもの場所で食べよ?」


「うん…」



「よし、じゃあまたお昼な?」


彼は軽く頭をポンポンっとすると私に背を向けた


「ねぇ!」




















「?……うぉ…」



私は走って慧人に抱きついた

「よし、じゃあまたね?」


背伸びをして手を伸ばし私は彼の頭をポンポンした


「あんたみたいなのがかっこつけてんじゃないわよ」



それだけ言い残すと私は走り去った。


ふふっ…



今日から全部いつも通りがまた始まる

信じて良かった

そしてさっき思った。

私もきっと王子でも召使いでもご主人様だとしても


どんな慧人でも、す……


















嫌いじゃない事を








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