【東京喰種:re】虎視眈々─佐々木琲世─
第2章 不安
私を見てくれる男なんていくらでもいたわ。
だって誰にだって抱かせたのだからある意味有名だったのかもね。
次から次へとひっきりなしに色んな男が私の元を訪れた。
正直ね、飽き飽きしていたの。
毎日同じ日常。詰まらない。
とにかく刺激が欲しかった。求めてた。
いつもと同じようにフラフラと夜の街を歩いていたら
ドンっと誰かにぶつかり
「すみません」
「いえ、こちらこそ」
私は反射的にすっと身を整えると軽く頭を下げた。
それに相手も反応して体を折り曲げた。
これが彼との出会いだった。