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Dream Kiss~それぞれのバレンタイン~

第1章 バレンタインラブ~由璃編~

大輔だけは、残っていた。


「大輔、帰らないの?」


「あぁ、彬がちょっと残ってろって」


 彬に感謝した。いつもちゃらけてるが案外、優しくて頼りになる。


「大輔、これ……メンバー全員に作ったんだけどもらってくれる?」


 緊張しながら言った。


「あぁ、もちろん。サンキューな」


 大輔は、微笑んだ。


「いっいえ。でっでは」


 急いで部屋を出ようとした。


「待って!」


 後ろから大輔の声がして振り返る。


「なっなんですか?」


「好きなもの何?」


「へっ……? テディベアとイチゴですけど」


「由璃ちゃん、苺と似てるな。お返し楽しみにしといてな」


「はっはい」


「またな」


「はいっ! では」


 私は部屋を後にする。今までで一番いいバレンタインだった。


End 

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