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人は彼をαと呼ぶ

第1章 観測


αは知識を風に乗せ
鼓動を大地に伝え
声を空に飛ばしながら
空間に存在していた。

干渉した事物は
一重に彼に染まり
その本来の個性を失う。

天災であり
避けることのできない疫病。

人類はその存在を忌避し
αを島国へ幽閉した。

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