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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第10章 智也の事情~高校三年生~

「あッ!篠田って中学の時から
付き合ってた女とヨリ戻したらしいじゃん!
理佳にも同情しようか?バーカ!しねーよ!」

女子の集団の一人が理佳に向かい大声で叫んだ。

それが本当だとしたら
理佳は篠田と別れたことになる。

理佳が悔しそうな表情を浮かべながら
俺に向かって歩いてくる。

確かめたかった俺は理佳に声を掛けた。

しかし理佳は足を止めようともせず
俺が言い終える前に去ってしまった。

追い掛けようとしたが踏み止まった。

きっと理佳には俺が見えていない。

それが証拠に俺の方は一度も見なかった。

所詮俺は元カレである。

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