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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第10章 智也の事情~高校三年生~

「け……警察呼びますよ!」

女が俺に向かい声を震わせる。

俯せに倒れている篠田を踏みつけ
未だ助手席に乗っている女に歩み寄る。

「呼べよ。でもな先に救急車だろ。ブス」

篠田にもう一蹴りすると
俺はこの場を去った。

篠田が重傷になろうが
俺が警察に捕まろうが
そんなことはどうでもよかった。

理佳を失ったことに比べれば
大した問題ではない。

理佳はこれから先どうするのだろうか。

俺たちは未熟だった故に
互いを許し受け入れることが
出来なかった。

そして理佳には因果的なものを感じる。

俺たちは再び出逢い
始めることが出来る。

そう思えてならない。

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