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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第10章 智也の事情~高校三年生~

篠田の身体を借り
俺は俺自身を痛め付けていた。

俺なんて壊れてしまえばいい。

篠田は確かに理佳を裏切った。

しかし根底の部分を考えれば
発端は間違いなく俺。

俺がもっと上手くやっていれば
理佳を手放さずに済んだ。

俺は気付いていた。

理佳が別れを切り出そうとした土壇場で
考えを改め
その別れ話を無かったことに
そして俺ともう一度やり直そうと
していたことを。

俺への深い愛情と嫉妬を
受け入れる器が俺にはなかった。

俺は理佳から逃げたんだ。

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