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「あれから高校には通ったの？」

同級生とはいえ
共通の話題に乏しい。

「辞めちゃった。で、すぐに『club可憐』で
働くことにしたの」
「ふぅん。そっか」

興味はない。

「ここのマンションの5階だよ。これ鍵ね」

美鈴から部屋の鍵を渡され
そこそこ小綺麗なマンションを指差す。

2ＬＤＫの間取り。

共有スペースである
リビングに立ち入ることは
この先ほぼ無いだろう。

箱根での寮生活は
決して居心地がいいとは言えなかった。

「理佳の部屋はここね」

美鈴が開けたドアの向こう側は
わりと広い部屋で
セミダブルベッドが置かれていた。