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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第29章 智也の事情~社会人④~

俺は無言で理佳を通り越し
美鈴が溺死しているであろう
岩場に出来ている穴を覗き見た。

波によって美鈴の髪がなびいていた。

「智也……これからどうする?」

理佳が俺の隣に並ぶように立ち
手を強く握り
俺も強く握り返した。

「この場から離れよう」

死体を目の当たりにしているというのに
俺も……そして理佳も冷静だった。

「死ぬ間際に智也のこと好きって言ってた」
「それは誤解だ。その辺りのことも含めて
理佳に話がある」

美鈴が死んでしまった今
理佳に全てを打ち明けなくてはならない。

人目を避けれる場所。

俺らは横浜に戻りラブホに行った。

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