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moonLight CAT❤︎

第1章 ぷろろーぐ

はあ?
とんでもない提案をしでかす淫魔の青年に、わたしは口をあんぐり開けた。
「だから。俺様の城へ招待してやるよ。付いて来い」
「やったあ!野宿は免れた!」
「良かったわね、みーな」
こいつらどーいう神経してるんだ!わたしは頭の痛みが増している気がしてならない。バ○ァリン飲まないと!!バファ○ン!
「・・・そ、ね」
だからとは言え、野宿はさすがに・・・ここ、淫魔島だし・・・危険過ぎるにゃん。
「早く来い。ボサッとするな、女」
「わたしはみーな。女、はさすがに嫌」
「・・・俺はヴァンツ。・・・呼び捨てでも構わない」
「ヴァンツね。ま、止むを得ずだけどお世話になります」
「・・・ああ」
?なんでこいつ、顔を赤らめてんの?そんな、今熱くないよね?
「うふぃー、恋の予感」
「・・・ほぼ望みゼロの、ね」
そんな二匹のつぶやきなんて、わたしには聞こえているはずもなく。
兎にも角にも、わたしとろーず、ティアは嫌々ながら、百歩譲って、清水の舞台から飛び降りる覚悟で、虎子がいない虎穴に無駄死にしにいく覚悟で、淫魔の青年ーーヴァンツに世話になることになったのです。
お後は次のーー

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