私の熊
第5章 大切な日
「ねえねえ熊さん!」
「なーに?」
熊さんといつものように通話をしていた。
熊さんは凄くゲームが大好き。そしてもちろん私もゲームが大好き。
毎度話すとなったら一緒にゲームをするんだ。
その時に勇気を出して聞き出した。
熊さんのことを!
「熊さんて誕生日いつなの?」
「んー?知りたいの?」
ここで知りたい!と簡単に言えればいいものの、私はそんなに素直に答えられる人ではなくて。
「いや、なんとなくいつなのかなーて」
「ねえねえ、かなこ。知りたいー?ねえねえ」
わざと聞き出そうとする少しSっ気な熊さん。
「聞いてみただけー」
「ふーん?じゃあ言わなーい」
「なんでー!」
「別にいいんでしょー?そうだよねー、どうせ僕なんかの何を知った所で何かが起こるわけでもないしねー?いいんだよー?」
と。熊さんの口は止まらない止まらない。