私の熊
第8章 熊さんが変です...
この日は夜中の1時頃。
熊さんからの連絡がありました。
《起きてるー?》
私はその時、ベッドに横になって寝る準備万端で眠気に襲われていた。
熊さんからやっと来た!
と、思いながら
《起きてふー!》
と、返した。
すると、既読のマークが出てから5分くらい後に、熊さんからの着信が入った。
チロリン♪チロリン♪チロリン♪
あ、電話が来た。出ないと...
かなこは目をショボショボさせながら携帯に手を掛けた。
通話ボタンを押した。
「かなこー!遅くなったー!」
「大丈夫だよぉ」
そう言うと熊さんが笑った。
「寝てた?」
「起きてたよ?」
「眠そうだよ?」
「んーだいじょうぶ」
眠たいけど熊さんと話したい。
熊さんの声は優しくて凄く癒されるんだ。
「LINE誤字ってるんだよー?」
そう言って、熊さんは私の誤字った文字を読み上げる。
「起きてふ」
「起きてるー!」
「起きてふー!」
「もう!」
熊さんはかなこをからかうのが好きらしい。
からかわれる私も嫌ではないけど長々と続くと否定するのも疲れて来るくらい長引くのです。
「お仕事ー?」
それで話を変えるのが得意になった。
「そうだよー?疲れたんだよ?」
「お疲れ様」
「うん!それでさ...結構前から思ってたんだけどね、かなこの眠たそうな声がさ、1番くるよね」
「...」
熊さんが突然変な事を言ってきた。