私の熊
第9章 第2章 プロローグ
チロリン♪チロリン♪
着信音が部屋の中で鳴り響いた
私はイヤフォンを装着して通話に出たのです
時刻は夜中の10時半くらいです
「ねえかなこ」
「なにー?」
「そろそろこっちに遊びに来てもいいんじゃない?」
「行きたいけど...行けるかな」
「行けるかなじゃなくて来るんです!!」
「うう」
今日も熊さんから連絡が来ました
来て早々質問された
私だって熊さんと会いたい
遊びたいし、
恋人みたいな事にずっと憧れてたもんだもん
ラブラブしてみたい...
なんて事は日常茶飯事思っていたり。
「ねえ熊さん」
「なにー?」
「んー」
「なにさー!!はっきりしなさい!」
「んー!お休み合わせるから熊さん来てー!」
そう言うと、
熊さんの方から溜め息が漏れる
「まったくかなこは。
来いって言ってるのに来ないんだからー」
「だってー...」
「だってじゃありません」
極度の方向音痴なんだもん
辿り着けるか不安でいっぱいだもん!
飛行機怖いもん!
などとは言えず
黙ってしまうかなこでした。