テキストサイズ

奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第6章 負けへんでっ!!

 まあ、すぐ夏休みに入ったからさ。


 そんなには長引かなかったけどさ。


 こっちとしては、なんかモヤモヤしながらの夏休み。


 テレビでは、「2代目引田天功」てのが出てきて「あれ? 朝風マリじゃね?」と、突っ込んだり。


 今のプリンセス天功さん、その前は朝風マリって名前でアイドルやってたんですよ。それを知ってまして、なんで引田天功の名前を継ぐものが、女なんだよと。


 あの大脱出を出来るのか!?


 僕としたら、初代の功績を汚すような気がして、2代目は好きになれなかった。


 でも、今は大好きなマジシャンの一人です。


 その頃、僕の家にはお風呂がなくて、2日に1度、銭湯に行ってました。


 毎日行くと、高くつくからね。


 いつもいく銭湯が改装中で休んでたから、違う銭湯に行ったんだ。


 午後7時過ぎくらいに自転車に乗って約5分。


 その銭湯の前に……山本さんがいたんだ。


 横には、同じクラスの女子の中嶋さんがいたんだ。


 二人が仲のいい友達だってことは知っていた。けど、なんで、ここにいる?


 中嶋さんが「ここ、私の家」


 実家が銭湯かい。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ