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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第7章 中学卒業、そして高校に

 さっそく、百貨店のマジックショップの店員さんに、報告しにいったんだ。


 だが、対応は冷たいものだった。


「あの大会の予選は、ちょっとした工夫とかが見られると、それだけで点数が高くなるんだ。マジックが上手い下手は関係ない。ここから本番までが大事。君はマジシャンだろ」


 そう聞かれて、あの頃はちょっと引き気味だったが、店員さんはマジシャンとして僕を見てくれていた。


 簡単に言えば、予選を通ったくらいで喜ぶのは、マジシャンではなく、マジックプレイヤー。


 マジシャンとしては、予選に合格するのは、当然のことだと言うこと。


「今日、6時半までいても大丈夫?」と聞かれた。


 本当は中学の頃は、6時までに帰ってこいと言われていたが、僕は「大丈夫です」と言った。


「今日、僕が6時の上がりだから、30分だけ、一緒に練習しよう。絶対、勝ってほしいから」


「ぜひ、教えて下さい!」


 僕が出るのは、中学生の部。予選は小中高バラバラだけど、本選では、分けられる。


 予選と同じ、リングをやることにきまった。



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