
奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開
第9章 貧乏〜貧乏〜
力試しのつもりでもあったから、ネタも選んでいる。
「今日、路上マジックするの、やめとけよ」
「えっ!?」
「飯食おうよ」
「いや、金持ってないよ」
「おごるから、来いよ」
強引に引っ張るところは、昔と変わらない。
前に会った時より、ウンと大人な雰囲気になり、角が丸くなったようだ。
なんか、エレベーターに乗って、高い所上がってったな。
で、ちょっと高そうな和食の店に入った。
しかも、個室だった。
え……なに?
そんな感じ。
お品書きを出され「好きなもん頼んでいいよ」と言うが、まあまあな値段ばかり。
ごっつい天ぷらと、お刺身がのった、豪勢なやつをいただいた。
春坂……もう、わかりやすいから、ラリ夫でいい?
「一緒に飯食うの、あの大会以来じゃない?」
「そうだね」
あまり、この人とは話がはずまないんよ。
気になることを聞いてみた。
「山本さんは?」
すると、左手の薬指を見せる。
シルバーのリングがキラリと光る。
「わかれた」
なんでだよ。
「今日、路上マジックするの、やめとけよ」
「えっ!?」
「飯食おうよ」
「いや、金持ってないよ」
「おごるから、来いよ」
強引に引っ張るところは、昔と変わらない。
前に会った時より、ウンと大人な雰囲気になり、角が丸くなったようだ。
なんか、エレベーターに乗って、高い所上がってったな。
で、ちょっと高そうな和食の店に入った。
しかも、個室だった。
え……なに?
そんな感じ。
お品書きを出され「好きなもん頼んでいいよ」と言うが、まあまあな値段ばかり。
ごっつい天ぷらと、お刺身がのった、豪勢なやつをいただいた。
春坂……もう、わかりやすいから、ラリ夫でいい?
「一緒に飯食うの、あの大会以来じゃない?」
「そうだね」
あまり、この人とは話がはずまないんよ。
気になることを聞いてみた。
「山本さんは?」
すると、左手の薬指を見せる。
シルバーのリングがキラリと光る。
「わかれた」
なんでだよ。
