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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第12章 マジック新時代

 さて、事務所が無くなって、仕事が無いって言っても、自分も働かなきゃならない。


 こうなったら、また理容師するかってことで、またはじめることにしたんだ。


 親が散髪屋だし、家でやろうと思ったが、それほど満足出来るような給料が出るほど客がある店じゃないし、店をするって言っても、資金がない。


 長い間、ハサミを持ってなかったから、だいぶ技術も鈍ってきている。


 で、京都にある、親父の知り合いの店が、従業員がほしいってんで、いい機会だと思って、0から出直すつもりで、その店に入ったんだ。


 近くにマンション借りてさ。自転車通勤で通ったんだ。


 やっぱ、いきなりお客さんの髪の毛は切れないから、店のマスターに、シャンプー、シェービングから練習させてほしいと頼みこんで、させてもらった。


 まあ、1週間あれば、すぐに体が慣れてきて、理容師としての腕が戻りましたね。


 まあ、やや下手にはなってましたが……。


 でも、気持ちはまだ、外の世界に向いてました。


 理容師なんて、本当は目指してなかったんですから。



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