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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第12章 マジック新時代

 自分達はその流れに乗ることなく、まったく別の舞台で、新時代を作ろうとしていました。


 広告代理店も小さな会社でしたが、社長はとても我々にはいろいろしてくれまして、また芸能関係にも顔がきいた方でした。


 ギャラは超安かったんですが、いろいろご馳走してくれました。社長の趣味がグルメ。だから、いろんな店に連れていってもらいました。


 小さなビルの2階を借りていて、そこを練習場に使っていいって話でした。


 別の部屋にはイリュージョンの道具やら、ジャグリングの道具があったり、いろんな人が、ここを使ってたんだなと。


 ですが、それほど派手な活躍もなく、大きな仕事もなく、理容との二足のわらじとはいかず、細々とした生活を送っておりました。


 ある日、小さな営業場所を2ヵ所、マイカーで移動していた時です。


 高速道路を走っておりますと、京都南に出る少し前あたりに玉突き衝突事故に巻き込まれました。


 軽のスズキの車が、打ち負けたボクサーの顔のようになってました。


 生きてるのが奇跡の事故だったんですよ。



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