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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

「ええっ!?」


 西くんが驚いた。


 さらに、僕は続けた。


「今度は、この2匹を握って」


 2つになったスポンジの犬を、西くんの手に握らせた。


「おまじないをかけます。クシロヨモー、パルヘルバイバサ〜、はいっ!!」


 手を広げると、小さなスポンジの犬が出てくる。


「うわぁっ!! すごいっ!!」


 やった!! 西くんを驚かせた!!


「え、なんでなんで!?」と聞いてくるけど、僕は「手品だから言えな〜い」と、しっぺ返し。


 二人で話しあって、一緒に手品をしようってことになった。


「手品かぁ、それいいね」


「なにしようか」 


 クラス全員に見せられるマジックのネタなんて、持ってない。


 でも、マジックがしたい。


 西くんもマジックがしたいと言う。


 本棚に目を移すと、見たことがあるものが……。


“ドラえもんの手品入門” 


「あっ、これ!!」


 僕はそれを手に取った。


「ねえ、ここからネタを集めたらどう?」


 ドラえもんの手品入門の本をめくりだした。



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