テキストサイズ

奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第4章 お父さんのお土産と西くんからのプレゼント

 演じていたのは、真鍮(しんちゅう)と呼ばれる金属で出来た丸い容器から、5枚の百円玉が消えたり現れたり、移動したりするマジックだ。


 最後には消えてしまう。


 初めて見るマジックに、仰け反るような気持ちになった。


 なんだこれは?


 これが本当に種があるのか?


 次は赤いスポンジボールを出した。


 1個のボールを指でこすると、2個になる。


 そのうち1個を僕の手に握らせた。


 もう1つはショップの店員さんが握る。


 おまじないをかけると、店員さんの手から、ボールが消えた。


 消えたボールは……なんと、僕の手に移動していた。


「ええーっ、なんで?」


 奇跡の連続。現実に見る、信じられない魔法。


 言葉を失う僕。


 お父さんが「なにをみてるの?」と来たら、店員さんが、「あ、お客さん。この前は、お買い上げありがとうございました」


 ここで買ったんかいっ!!


 どうやら、リングはここで買って、簡単なやり方を教えてもらったらしい。


 すると、お父さん「好きなん買うたる」と言うから、迷わず、1年半前に見た38000円の箱のやつを指差したら、「それは難しいからよしなさい」と言われた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ