『奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開』第4章「お父さんのお土産と西くんからのプレゼント」　75ページ

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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第4章お父さんのお土産と西くんからのプレゼント

　僕は西くんに見せる自信がなかったから「嫌だ」と言って、見せるのを拒否。

「いや、西くんの方が、上手いやろ。こんだけ、いろんな道具を持ってるし、賞もとってるんやから……」

　僕なりに気遣って、そんなことも言ってみたり。

　逆に「賞をとったマジック見せて」と言ってみた。

　西くんは「もう、見せた」と言う。

　えっ？　いつ？

　実は、僕が高島屋で見て、自分で解明したカードマジックを披露したという。

　あのマジックは、今思えば、小学生が披露するには、確かにレベルが高く、難しいし、また成功すると地味に不思議なマジック。

　あの当時、あれをどうどうとやれたら、そりゃ賞を狙えるだろう。

　まあ、大会の規定がどのようなものだったのかはわからないが、彼はカードマジックの本であのマジックを見付けて、練習をしたようだ。

　だが、本に載ってるやり方は、少し違う。

　僕が高島屋で見たのは、引いたカードを裏向きに上に置いて、そのカードが変化するのだが、西くんが見せてくれたのは、カードを中に入れる。

　何度か切りまぜた後、一番上に移動していて、それが瞬時に変わって、封筒から出てくる。