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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第4章 お父さんのお土産と西くんからのプレゼント

 その本、マジックの本でした。


 すいません、どんなマジックの本だったか、覚えていません。身近なものを使ったマジックが載っていたのは、間違いないのですが……。


 書いてるうちに思い出すだろうと、書き続けてましたが、ここにくるまで思い出せず。


 ただ、ハッキリしているのは、この本、小学校卒業前に、お母さんの手によって捨てられております。


 気に入ってた本だったので、もう大喧嘩。


 実は、6年生の夏休み前に、西くんが転校したんです。


 あれが、サヨナラの品だったのかもしれないんです。


 西くんも一言だけでも言ってくれたら……。


 それだから、物凄く大事にしてたんですよ。


 家は1階が理容店で2階が住居。四畳半と六畳の2Kの間取り。


 そう、狭いんだよね。


 本棚なんて置くスペースないから、机の真横にマンガの単行本(ドカベン、らんぽう、魔太郎がくる等)と一緒に置いてたんだ。


 片付けろと言っても、片付ける場所がないわけです。だから、邪魔にならない場所に置いてたんですが、お母さんにしてみれば、スッキリさせたい。マンガの単行本もすべて捨てられた。


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