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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第6章 負けへんでっ!!

 次第にレパートリーも増えて、当時、自分の持ちネタとしてた数、50種類ほど。


 ポケットには、必ずネタが1つ入っていた。


 席替えがあり、なんと山本さんの隣の席になった。


「今日は、なにを見せてくれるの?」とか、聞かれると、ポケットに用意してるくせに「う〜ん、まだわからない」とか言って。


 照れ隠しなんだ。


 ついつい、横目でチラチラ見てしまう。容姿に自信なかったし、そんなスポーツマンでもなかった。


 カッコいい男子ってのが、モテる条件の1つだった。


 えなりかずきに、蝶野正洋のビンタを2発くらわせたような男に、そんな要素はまったくない。


 やっぱり、山本さんから話しかけられたら、緊張するから、受け答えもぎこちない。


 マジックするときなんかは、なかなか目を合わせられない。


 そしたら、こんな噂がたつ。


“玄武は、山本さんのことが好き疑惑”


 いや、好きだったんだけどね。


 自分に自信がなかっただけなんだよね。


 で、夏休み前。期末テストが終わって、しばらくした時でした。



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