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幼児そこで見る

第1章 冬の虎


わたしの物語はここまで。
わたしはね
死んでるの。

死んでしまったの。

この真理に気づいたとき
えっと
このことに気づいたとき
死んだの。

だから
ここから先は
次の人が書くね。

最後に言いたいのは
わたしは
選択肢があったの。

天国がいいか
地獄がいいか
選ぶ時間があった。

気づいた。
でも間に合わなかったの。
そして死んだの。

死んでもね
小説は書けるんだよ。
だって脳の信号
えっと
頭で考えることは
電気の力だから。

死んでもね
あなたの電気は
誰かの手を動かすくらいの
力はあるの。

次の章は
冬のネズミさん。
更新を待っててね。

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