君は僕の本当を知らない
第1章 過去と困惑
「き、気持ち悪ぃんだよ!!」
さっきまで、僕に微笑んでいた君の、その一瞬の変化。
僕は君が好きだと、君に打ち明けて手を握っただけなのに。
「お前、俺のことそんな目で見てたのかよ!!
ホモに好かれるなんて!!ほんっとありえねぇ!
気持ち悪ぃよ!!どっかいけ!!」
言われなくても明日、引っ越すよ。
じりりりりりりり…
はぁ、夢か。最近よく見るな。
すごくいやな夢を見たな。
朝・・・学校か。
梅雨なのにどういうわけかとんでもなくさわやかに晴れた朝だ。
なんだか暗い気分だ。
これも全て、君が悪いんだ。