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君は僕の本当を知らない

第1章 過去と困惑



「おはよう!神崎!」

学校へ行き、教室へつくと小松凪に元気よく話しかけられる。

「…はよ。」

朝からこのテンションで辛くないのか。

「なぁなぁ!神崎!神崎ってば!」

いままで学校でほとんど話すことの無かった俺にしつこく話しかけてくる男、小松凪。

「なに」

五月蝿い…。

「勉強教えて!」

何で俺が。

「俺なんかに頼んなくても、君にはたくさんのお友達がいるんじゃないの。」

俺に頼るような小松凪の言葉、これはきっと俺に友達がいないことに対する嫌味だろ。
嫌味には嫌味で返してやる。
まぁ、少し僻んでいるように聞こえるが。

「お友達…。
いっぱいいるけど、俺の友達、みんな馬鹿だからさ。
教えてもらえることが無いんだよ。」

おい小松凪、それは友達に失礼だろうが。
というか、

「…馬鹿じゃなかったんだ…。」

「神崎それすんごい俺に失礼だよ!?」

あ、心の声が…。

「えー…っと、俺に頼る理由は分かったんだけど、なんで突然勉強したくなったの。」

「俺、県立第二に行きたくてさ。」

あー。
県内の公立高校の中で1、2を争う賢さの。

「あそこ、完全推薦だからさ、今から内申上げないと間に合わないから…」

「へぇー。」

「関心薄くない!?」

まぁ、人事だしね。と言う言葉を飲み込んでそんなこと無いと否定する。

「…で、俺ね、理科と数学がさっぱりなんだよ。」

俺まだ勉強教えること承認してないんだけど…


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