箱……漆
第3章 メール
メールをくれた…
あの“プリス王子”には…メールをしておいた方がいいだろう…と…
俺は、再び香の携帯を手に取り――――――…
メールを開いた…
「…プリス王子って…あだ名か?…大学の友人かな?“王子”ってくらいだから…男―――――…だよな?」
俺は、久しぶりのガラパゴス携帯に…少し懐かしさをかんじつつ…
相手へメールを返信した―――…
【メールをありがとうございました。香の兄です…
香は、先週……亡くなりました…
親しくしていただいて…ありがとうございました】
ぶっきらぼうだが…これが最善の返信だと…俺は、思った…
香の死をメールで伝える…
俺にとっても…相手にとっても…
残酷で…辛い事となる―――…
返信ボタンを押したあとに…
もっと…オブラートにつつんで伝えれば善かったかな?とか……
ネガティブな事ばかり思う…