箱……漆
第4章 王子
約束の日―――――…
俺は、早めに喫茶店に着いていた…
手帳やボイスレコーダーをテーブルに置き…まるで取材をするかのような…雰囲気だ…
こんなに身構えていたら…
相手は引くかもしれない…
だが―――…俺の意気込みを知ってほしかった―――…
「――――――…こんにちは…お兄様ですか?」
俺は、声をかけられ!慌てて席を立ち!声の主を確認した――――――――…
「はじめまして…」
「――――…はじめまして…」
俺の視界には――――――…
身なりのビッシッと決めた…
30代後半の男性が
立っていた――…