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君と僕。

第6章 君と僕とデート

4駅と言っても快速特急。
軽く市は越える。

「久々に電車乗りました」

君、ほんとに大学生?と聞きたくなる後ろ姿。
窓に軽く手をついて、まだ発車してないのに外を眺めている。

この体勢立ちバックみたい、と思ったのは内緒である。

「少しだけどお菓子持ってきたんだ、食べる?」

「はいっ」

カバンの中からチョコレート菓子や小袋のスナック菓子を出す。

電車が進む中で、ただただ他愛ない話をした。

大学の授業の話や、近くのスーパーの話、テレビや雑誌の話。
一緒に住んでいても過ごしている時間がずっと同じ訳では無い。

細々と途切れていた糸を紡ぐように、俺達は互いのことを話した。

「次の駅で降りようか」

「分かりました」

俺の言葉で蓮君がお菓子の箱や出したスマホなどをカバンの中に閉まっていく。
窓の外は快晴で、見慣れない街を照らしていた。

自分達の街よりも栄えていて、ビルや雑貨屋、カフェなどの飲食店も建ち並んでいる。

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