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君と僕。

第7章 君と僕とホテル

まだ熱を含む吐息。
気休めだが手で仰いでやると、気持ちよさそうに口をむにゃむにゃと動かした。

「蓮...」

もうすっかり夜だ。
二人でゆっくり夜更かしも良かったけど、あまり無理もさせられない。

俺も水を飲みながら窓際にある椅子に腰掛ける。
カーテンの隙間からは夜景と右下がかけている月が見えた。

星は見えない。
こんなに街が明るければ当たり前か。

いつか星が綺麗に見える所へ行ってみたい。
もちろん蓮君と。

「んん...し、ぐぇさん?」

「ん?」

「んへへ...」

あ、寝言。
あんまり可愛いことされると襲っちゃいそうだ。

目を閉じて体の粗熱を取ってから、俺は蓮君の隣に寝そべった。

肩を抱き寄せ、髪に鼻を埋める。

あぁ、好きだ。

ずっとこうしていたい。
仕事も学校も、社会も世間体もなく。

ただ、君とこうして過ごしていたいと思う。

「ダメな大人でごめんね」

おやすみ。
どうか、できるだけ長くこの夜が続きますように。

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