
if
第1章 出会いーENA sideー
「講義までの時間、ここで時間潰させてもらおうと思って」
「えっっ、大学生なんですか!?」
「そうなんですよー、もうすぐ課題提出なんでちょっとした時間でもやらないと」
アイドルってだけでも充分忙しいのに、更に大学にまで通ってるなんて…
大変じゃないのかな…
「すごいですね。 忙しいのに大学まで通ってるなんて」
「大学卒業するまでは学業優先なんで、他のメンバーよりは働いてないんで全然すごくないですよ、メンバーに暇弄りされるぐらいなんで」
「そんなそんな」
謙遜してるけど、仕事と学業の両立はきっと並大抵な事じゃないと思う。
「あっ、絵那さん、そのブルゾン、買い取りしてもいいですか???」
「あっ、いいですよ。 これ、すごく似合ってましたねー」
「ショップとか行ってもなかなかいいの見つからなくて。 初対面なのに絵那さんすごいっすね」
ハンガーラックに掛けてあった衣装を1枚1枚腕に掛けていると、レポート用紙の方に目を向けていたはずの彼が話し掛けてきた。
「本当に失礼で申し訳ないんですけど、大森さんの事存じ上げなくて、宣材写真と体型だけでイメージふくらませたんですよ」
「いえいえ、俺ドラマとかにも出てないし知名度全然っすもん。 あ、でも今度かなり久しぶりにドラマの仕事きたんです!! あ、これ今着て帰ってもいいですか???」
「あ、どうぞどうぞ。 ドラマ、良かったですね」
気に入ってくれて良かった。
スタイリストにとって、自分のスタイリングした衣装を気に入ってもらえるのは、何よりの褒め言葉だ。
この仕事に就いて良かった、と、思える瞬間ーーー
「えっっ、大学生なんですか!?」
「そうなんですよー、もうすぐ課題提出なんでちょっとした時間でもやらないと」
アイドルってだけでも充分忙しいのに、更に大学にまで通ってるなんて…
大変じゃないのかな…
「すごいですね。 忙しいのに大学まで通ってるなんて」
「大学卒業するまでは学業優先なんで、他のメンバーよりは働いてないんで全然すごくないですよ、メンバーに暇弄りされるぐらいなんで」
「そんなそんな」
謙遜してるけど、仕事と学業の両立はきっと並大抵な事じゃないと思う。
「あっ、絵那さん、そのブルゾン、買い取りしてもいいですか???」
「あっ、いいですよ。 これ、すごく似合ってましたねー」
「ショップとか行ってもなかなかいいの見つからなくて。 初対面なのに絵那さんすごいっすね」
ハンガーラックに掛けてあった衣装を1枚1枚腕に掛けていると、レポート用紙の方に目を向けていたはずの彼が話し掛けてきた。
「本当に失礼で申し訳ないんですけど、大森さんの事存じ上げなくて、宣材写真と体型だけでイメージふくらませたんですよ」
「いえいえ、俺ドラマとかにも出てないし知名度全然っすもん。 あ、でも今度かなり久しぶりにドラマの仕事きたんです!! あ、これ今着て帰ってもいいですか???」
「あ、どうぞどうぞ。 ドラマ、良かったですね」
気に入ってくれて良かった。
スタイリストにとって、自分のスタイリングした衣装を気に入ってもらえるのは、何よりの褒め言葉だ。
この仕事に就いて良かった、と、思える瞬間ーーー
