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神様の願い事

第11章 オトコの役割

《sideN》




翔「…て事なんだよ」


ちょっと早めに来れないかとか言うから、少し早く楽屋に来てみたら。


翔「やっぱ前と違うっぽいじゃん? どう思う?」


真摯な顔で相談をされた。


和「昨日も?」

翔「そ。コトを致してる最中にぴょこっと猫耳が」

和「最中にか…」


どうしても猫化が治らないんだと翔さんは必死で俺に訴える。


翔「前はキスなんてしたら余計に治まらなかったのに、今回はそれで治っちゃうしさ。わけわかんねぇ」

和「う~ん」


確かになぁ。
前とはなんだか違う、そんな感じがしないでもない。


雅「発情期なんじゃないの?」

翔「は?」


俺は口を開いてないのに誰だと思ったら、後ろから相葉さんが顔を覗かせた。


和「発情期?」

雅「だってさ、致してたら出ちゃうんでしょ?」

翔「うん」

雅「物足りないだけだったりして(笑)」

翔「え」


ああ、なるほどな。
だったら、ムラムラしちゃって尻尾が出ちゃって、それをキスで落ち着かせたと。
わからないでもないな。


翔「お、俺が、物足りないの…?」

雅「いや、そう言う意味じゃなくてさ。リーダーがもっと欲してるってだけじゃないかな」


そうだ。リーダーは知ってるんだ。
あのグラビアの時に、イケメンモデルに教えて貰ったと言っていた。


翔「だけど智くんはそんなの…」

雅「さすがにそろそろ気付くでしょ」

翔「えっ」

雅「もっと深い愛し方があるって知っちゃったから、猫化が治んないんじゃない?」

和「あ~そうかも。知らなかったら今頃治ってたかもね」

翔「マジで…?」


目を見開いた翔さんは一点を見つめて固まってる。
だけどすぐにソワソワし始めて顔を赤くするんだ。


和「…仕事前にヘンな想像しないでよ?」

翔「わ、かってるよっ」

雅「ふふっ」


そういう事に置いては翔さんよりも先輩な相葉さん。
その相葉さんは表情をくるくる変える翔さんを見て余裕の笑みを零してる。


雅「買っとこうか? あのローション」

翔「お、お願いします」



これでようやく、前に進みそうだ。






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