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神様の願い事

第13章 神様の願い事

《sideA》



-数ヶ月後-


和「あ、猫」


スタジオに向かう私有地を歩いてたら黒猫が前を横切った。


雅「黒猫じゃん、不吉っ」


思わず声に出すと、ニノに怪訝そうな顔で見られた。


和「不吉不吉とは言うけどさぁ。一体誰が言ったんだろうね」

潤「可愛いじゃん。いつかのリーダーみたい(笑)」


松潤の指差す茂みの方に目をやると、頭をぴょこっと出して周りをキョロキョロと伺う小さな姿が。


和「あ、また猫」

雅「え?」


今度はニノの指差す方に目を向けた。
するとさっきの黒猫を探しているのかそろりそろりと歩きながらキョロキョロする小さな猫。


潤「白猫もめっちゃ可愛い」

和「友達かな」


友達と言うよりは、黒猫はあの白猫から逃げているように見えるし。


白「にゃっ♪」


黒猫を見つけるとわかりやすく尻尾をピンと立てて走り寄った。


黒「にゃ……」


見つかった黒猫は降参したように白猫を交わしながらトボトボと歩く。


和「あれ友達じゃないね」

雅「げんなりしてる(笑)」


げんなりする程付き纏われてたのか。
随分気に入られたモンだなぁと笑っていたら。


黒「にゃ…?」


げんなりしてた筈なのに白猫が着いてこなくなるとピタリと立ち止まって心配そうに振り向くし。


白「にゃんっ」


するとやっぱり尻尾を立てて走り寄るし。


和「どんな関係だよ(笑)」

雅「白猫が黒猫を好きって事はわかるよね」

潤「ベタ惚れだな」


微笑ましい猫達を見ていたら、すっかり安定のカップルと化した二人が出てきた。


雅「猫いるよ」

翔「猫?」

和「黒猫と白猫」

潤「リーダーみたいだよ(笑)」

智「えぇ?(笑)」


ぽてぽてと歩く猫を見つけ、ぽてぽてと歩み寄る二人。


翔「うわぁまじで! 智くんみたい!」

智「え」

翔「かぁわいい~」


ニコニコと猫と戯れる二人は年上だと言うのに可愛い。


智「こいつ肉球ピンクだ(笑) 真っ白で翔くんみたい」

翔「えぇ?(笑)」


安定すぎてこんなの見慣れてたけど。


和「バカップルかよ」

潤「幸せボケだな」



冷静に見れば馬鹿丸出し。



俺もああならないように気をつけなきゃな。









~神様の願い事~完~
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