
短編集2
第3章 万華鏡
そのまま家に入ると母親にものすごい剣幕で殴られる。
「いってぇ!!!」
「あんたこんな時間までなにしてんの!?このバカ息子!!」
渋々謝ると母親はよしっと言って俺に紙袋を渡した。
「なにこれ。」
「ナスの煮物。みっちゃんとこ届けてきなさい。」
みっちゃんというのは一輝の母親である美月さんのことだ。
俺の母親とは違い、おっとりとした優しい女性。
少なくともこんな風に殴ったりしない。
「なんで俺が....」
「何か文句あんの?」
「ないです。」
「あんた最近帰り遅いし、みっちゃんが中々会えないってさみしがってたわよ!顔出してらっしゃい。」
一輝とは微妙になってしまったけれど、美月さんとは俺も仲良くしているのでそれを言われるとどうも弱い。
「じゃぁ、いってくる。」
「頼んだわよ。一輝くんにもよろしくね。」
唐突なその名前に心臓が掴まれた感じがする。
「わかった.....」
俺はそれだけ呟いて隣へ向かった。
「いってぇ!!!」
「あんたこんな時間までなにしてんの!?このバカ息子!!」
渋々謝ると母親はよしっと言って俺に紙袋を渡した。
「なにこれ。」
「ナスの煮物。みっちゃんとこ届けてきなさい。」
みっちゃんというのは一輝の母親である美月さんのことだ。
俺の母親とは違い、おっとりとした優しい女性。
少なくともこんな風に殴ったりしない。
「なんで俺が....」
「何か文句あんの?」
「ないです。」
「あんた最近帰り遅いし、みっちゃんが中々会えないってさみしがってたわよ!顔出してらっしゃい。」
一輝とは微妙になってしまったけれど、美月さんとは俺も仲良くしているのでそれを言われるとどうも弱い。
「じゃぁ、いってくる。」
「頼んだわよ。一輝くんにもよろしくね。」
唐突なその名前に心臓が掴まれた感じがする。
「わかった.....」
俺はそれだけ呟いて隣へ向かった。
