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teardrop

第2章 2滴

数日前、透花はどうしても家の用事があって反省会を断った。

だが、聞き入れては貰えず仕方なく真紀達に見つからないように帰った。

すると、翌日の反省会はいつもより陰湿に行われた。

透花が前日に帰ってしまった事は普通に謝っても許しては貰えず、トイレで土下座を強要された。

真紀は鏡の前で自分のメイクをなおしながら様子を見てるだけだったが、化粧を終えると土下座させられてる透花の方を振り向いてニッコリしながら言った。

「透花さぁ、あんたも少しメイクぐらいしたら?」

急にそんな事を言われた透花は戸惑いながら顔をあげると「私は…化粧した事ないから…」と答えた。

真紀は明るく「大丈夫!うちらがしてあげるって。ね、志穂」と言いながら、グループの子達に目で合図を送った。

透花は取り囲まれ、動けないように腕を掴まれる。

志穂が隠し持ってた黒板消しを真紀に渡すと、二人で透花の頭や体に何度も叩きつけた。

透花は全身チョークの粉まみれ。

真紀達は「次、また反省会に来なかったらもっとお仕置きするからね」と言うと、黒板消しを透花へ投げ付けて笑いながら帰っていった。

反省会宣告をされれば透花の都合なんてお構い無しで、断る事も逃げる事も無駄だった。

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