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母「あんた、材料費だっているんだろ？ 無理しなくていいよ、母さん元気に働いているんだし。」


母ちゃんは、一度も俺が渡す食費の額に文句を言ったことがない。


食費を渡せない月があっても、何も言わなかった。


翔や雅紀はもっとたくさん渡してるんだろうな…。


智「本当に大丈夫だから。」


そう言うと、母ちゃんは「ありがとう」と言って、お金を受け取った。


台所に入ると、夕飯は出来上がっていた。


母「智、和也呼んできて。ご飯にしよう。」


智「あぁ。」


俺は二階に上がり、和也の部屋のドアを開けた。

和也はベッドに潜り込んで熟睡していた。


智「和也、飯だぞ。」


俺は和也の肩を揺らしたけど、和也はまったく起きる様子がなかった。


まるで昨夜の徹夜の分の睡眠を取り戻しているようだった。