
ディアブロ☆~共同生活約150日~
第18章 気持ち
「奏太くん?」
『陽菜ちゃん…好きだよ。』
突然の告白に私は驚いたまま
奏太くんの腕に包まれていた。
「あ…ごめん…。」
『う…ううん。』
奏太くんはとっさに私を離して
目をそらした。
「この前陽菜ちゃんが
俺の部屋に来たときからずっと
言おうか迷ってた。」
『うん…。』
「最初は今までと同じように
新しい家政婦さんが来て
ちょっかいかけてやろう
って軽い気持ちだった。
どうせすぐ耐えられなくなって
やめるんだろうなって思ってた。
でも…それでも一生懸命続けて
いつも近くにいてくれて
気がついたら好きになってた。」
『奏太くん…でも…。』
「わかってる。
陽菜ちゃんがその気が無いのも
自分の立場もわかってる。
だから…付き合って欲しいとは言えない。
でも、ずっとそばに居てほしい。」
『…。』
私は何を言ったらいいのか
わからずに、そのまま
黙ってうつむいていた。
(でも…私…。)
