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「ねぇ、夏くんとかどうなの？かっこいいし、フリーで、結構女子から人気高いよ？それに夏くん、なんか恋に脈アリっぽいし」


夏くんは同じクラスの男子。
私の理想からはかけ離れてる真面目さ。
でも、ときどき見せる無邪気さがいいんだと思う

「脈アリなんて、ほんと？」


「ほんとだって！恋は鈍感だからわかんないと思うけど、恋と話すとき顔赤いんだから！」


すっごく楽しそうに話す奈々を見て私も胸が高鳴った。
でも…………。

「やっぱりないなぁ、てゆうかいつ私のこと好きになったの？なーーんもしてないのに」


言っちゃ悪いけど、この学校には、本当にカッコいいという人はいない。ごく平凡なかっこいいなのだ。


キーンコーカーンコーン！
[本校に残っている生徒は速やかに下校しましょう……]

放送がかかったときにはもう6時過ぎくらいだった。