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なぜ?

第2章 出会い

「えっ?招待旅行?何それ?」
「名津子、ボーナス額が多かったから、旅行に招待されたのよ。
良かったわね~。おめでとう。」
「いやいやいや…何で?行かなきゃダメなの?私、そういうの好きじゃない。
大体、真剣にセールスなんてやってないし。みんなが付き合いで買ってくれたからよ。私なんかが行ったら、真剣にセールスやってる人たちに迷惑よ。
知らない人の中で過ごすのもイヤだし。」
全身から嫌悪感丸出しな態度で拒否してみた。

「あんた、まさか行かないなんて言わないわよね?」
「そのまさかのつもりですが…」
「良いところよ~。自然がいっぱいでのんびりできて。アリエスの専用ジェット機行くのよ~。」
「猫いるし。」
「ペットシッター頼んどいたわよ。」
「頼んでないし。」
「馬が放牧されてんだって。好きなだけ乗って良いって。」
「えっ、ホント!?」

まったく行く気はなかったが、好きなだけ乗馬をやっていいっていう言葉にほだされ、
私は招待旅行に行くことにした。

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