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秘密の関係

第1章 始まりの日

「――入学して――。」


「ふぁ~。」


眠い。入学式なんて面白味も何もないから退屈だ。てかよく校長もあんなに喋るよな。口疲れないのか?


「続きまして、生徒代表の挨拶です。生徒会長の笹倉建。」


…!兄貴だ!


「えー、新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。この宮前高校は――。」


あぁ、やっぱり兄貴はかっこいい。俺のこんな感情は間違ってるってわかってる。でも兄貴が好きで好きでしかたないんだ。


「あの人かっこいい!」 「すごいイケメンなんだけど」


回りがうるさい。俺の兄貴だよ。俺だけの――。

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