君がいるから~Sweet Life~
第9章 3×e
でも今、こうなった事に後悔はしてない
翔ちゃんは自分で転勤を選んで
俺も自分で、一緒に行く事を決めたから
誰にも惑わされずに決めた道に、迷う必要はない
ピンポーン、と部屋のチャイムが鳴った
直接鳴ったそれは
「…来た」
来訪者は決まっている
「大ちゃぁーん!翔ちゃぁーん!!」
玄関を開けるなり、悲痛な声で入ってきた雅紀と
後ろで苦笑いのにの
「朝からずっとこれですよ…」
にのが呆れ顔で言った
「だって、寂しくなっちゃうじゃん!!
かずは何でそんなに平気なの?!」
俺に抱き付きながら、雅紀がにのを恨めしそうに見つめる
あれ?
にのの目、…潤んでる?
「…平気なワケ、ないでしょ?
ずっと、…我慢してたのに…っあいバカ!」
にのが、翔ちゃんに抱き付いた
「櫻井さぁん…っ!」
「え、ちょっ…二宮?」
まさかの抱き付きに翔ちゃんが戸惑ってる
いや、俺も初めて見る二宮の態度に驚いた
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