君がいるから~Sweet Life~
第9章 3×e
雅紀ほど、号泣はしないものの
にのが見せる涙は珍しくもあって
翔ちゃんとの関係が本当に上手くいってたんだと
今更ながら実感した
…もちろん俺と雅紀も然り
「遊びに来いよな」
翔ちゃんがにのの頭を撫でている
「行く…っ絶対行きます…!」
にのが何回も頷いた
なんか兄弟みたいだな
見てて、ほのぼのするよ
俺に抱き着く雅紀は俺よりデカイけど
…こいつも俺からしたら弟みたいで、可愛い
「お前も、遊びに来るか?」
「そこは来るか、じゃなくて来いよ、でしょ!」
俺と雅紀の会話に翔ちゃん達が笑いだした
そうだよ、笑って別れようよ
泣くのなんか、似合わないよ俺たち
笑って「またね」って近所に帰るみたいにさ
だって絶対にまた会えるんだから
にの達が買ってきてくれたジュースで乾杯した
これから運転があるから、酒は飲めない
だけど、それもまた子どもみたいで楽しかった
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