アップルパイと君の隣で
第9章 手料理とやきもち
「颯那なんか嬉しそうじゃん!光さんだっけ?手料理喜んでくれたんだ?」
出勤して顔を合わしてそうそう小雪の第一声はこれだった。
「え?光...?」
「え?って...違うの??」
そうだ昨日は光の為にキッチンで格闘してたんだった。
でも...
「私嬉しそうだった...?」
「そりゃあもう!幸せオーラ出しやがって〜」
小雪は茶化したよな口調で私を軽くこずく。
私が幸せオーラ...?
昨日のシチューは大失敗だった。
それどころか光とデートしたことさえ言われるまで頭の中にはなかった。
佳奈が帰ってきた。
それが私の昨日の重大ニュースで光とのことなんて...。
(「むちゃくちゃ美味しくてむちゃくちゃ悔しいです」
「先輩が誰を想ってても私は誰よりも愛してますから」)
今私の頭を占めているものは...。
「っ/////」
これは...ヤバイかもしれない。